身につけるもの
2025
Emma Miles Higashi
9/20/20251 min read
今朝の気温は15℃と、すっかり寒くなってきている。
ついこの間まで室内ではタンクトップと薄い綿のパンツで素足で過ごしていたのに、気がつけばインナーの上に長袖シャツを羽織って、ウールの靴下を履きデスクで作業しているときには膝にカシミヤのブランケットを掛けている。
3年目の蓼科の秋だけれど、この地域の季節の移り変わりはなかなかにドラスティックで昨日は夏、今日から秋、くらいにきっぱりしていてびっくりする。
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この春夏は制服のように毎日ラルフローレンのシャツを着ていた。薄いブルーのオックスフォードシャツ、白いコットンとデニムのオーバーサイズドシャツ、ストライプ(白とブルー)のスタンドカラーシャツ、アイロンが必要じゃなく、洗えば洗うほどこなれてくる素材に厳選して4枚購入し、ほぼ毎日それらを着ていた。
暮らしをシンプルにするうえで、着るものを質の良い定番の丈夫なアイテムに限定していこうと日本に帰国したときから考えていたのだけれど、この春夏の衣類が少なくて済むタイミングでクローゼット改革に着手した。ボトムスはいつも数着のジーンズとチノパンを着回しているのでそれに合わせやすいものを選んだ。
少し寒くなってきたこれからの季節に買い足したいのは、パジャマ、クルーネックのカシミアセーター1枚、babaàのウールカーディガン1枚、マーガレット・ハウエルの白いコットンの長袖T。それらに手持ちのウールやツイードのジャケット、柔らかいスカーフを重ねて秋冬を過ごそうと思う。
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どう見えるかも大事だけれど、着心地の良さとリラックスしていて自分らしくいられることが何よりも大切になってきた。先日Prime Videoで「アニエスV.によるジェーンB.」を観ていて、ジェーン・バーキンが「家に帰るとまず自分らしい服に着替える」と言いながらカメラの前できていた服を脱ぎ、着古した白いTシャツ(大きなサイズ)を着てその上にブルーのカシミアのカーディガン(これも大きい)を羽織っていて素敵だった。
このドキュメンタリー(の様な、映画の様な)は88年、ジェーンが40歳くらいの頃のもので、90年代パリへの過剰な憧れを胸に生きていた私にとって懐かしい作品。10代の頃はジェーン・バーキンやジュリエット・ビノシュが出ている映画ばかり見ていた。
映画の中のパリジェンヌたちはいつも自分らしくいられるノンシャランなのに素敵な服を着て、立ち居振る舞いが洗練されていた。